ハラペコ通信2021年6月号
2021-06-19 配信
自然災害が教えてくれること
6月、家の前が田んぼなので、夜になるとカエルの大合唱が聞こえてきます。
この季節になると一斉に田植えが始まり、次々と水田に変わっていく様に感動しながら、どうか来年もこの田んぼが守られますようにと私は心から願っています。
伊賀に移住してからもう40年になりました。旧青山町から出ることもなく過ごしてきましたが、歳月を重ねているうちに伊賀・名張って本当に素晴らしい所だなと思うようになりました。今はやりのSDGs(持続可能な社会)でいうなら、この地域はまさにそれを実現できる可能性に満ちていると思います。まず食べ物は地域で十分賄えます。実際は地場でできたものを地場で消費しているのはわずかですが、その他の生活の必需品もその気になればほとんどこの地域で生産することは可能でしょう。そしてそれを販売する地元の商店をみんなで支えていくような地域に生まれ変われば、環境の負荷を軽減し、だれもが他者をを思
いやり、普段から住民同士で支えあうような地域コミュニテが実現できると思います。
梅雨の季節になって今年もどこで自然災害が起きるか、とても心配ですね。自然の災害はどうしようもないと諦めがちですが、この災害の元になる気候変動を招いている原因が、私たちの暮らし方によってもたらされていると考えたら、私たちにできることがたくさんあるはずです。どう暮らしを見直せばいいのか考えているときに、農水省が2050年までに有機農業を25%にという方針を打ち出しました。ヨーロッパでは農薬や化学肥料に依存した農業が脱炭素をはばんでいることが、明らかになったとして有機農業に大きく舵を切ろうとしています。17年前に伊賀名張の仲間が集まりました。これからの時代を生きる子どもたちのために環境をまもるにはどうすればいいのか話し合いました。そして有機農業を応援しエコな暮らしを応援するために「ハラペコあおむし」を立ちあげようと決めたのは間違いではなかったとあらためて思いました。
田んぼでかえるたちが、身の安全を守るためには、暮らしを真剣に見直すことだよゲロゲロ・・・・急がないと間にあいませんよゲロゲロ・・・・・と大合唱しているようです。
奥田美和子
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