ハラペコ通信2020年7月号 〜辰野町の雑穀、ゆがふ農園さん〜
2020-07-07 配信
「長野県で雑穀・野菜を育てる「ゆがふ農園」山浦さん」
ハラペコ通信を書くのは随分久しぶりの、ハラペコ里の市を担当している奥田ゆうじです。今回書くのは、今年に入ってから入荷している長野県の雑穀のこと。僕は仕事で三重県と長野県を行ったり来たりの生活をしていて、長野県から三重に戻るときに「ゆがふ農園」の雑穀を運んできています。土塊農場さんのうどんも僕が運んでいたりします。
さて、ゆがふ農園の山浦たいさんは、就農4年目の現在28歳。僕の拠点がある辰野町(ふりがな:たつのまち)で山浦さんと出会ったのは、2年くらい前。当時、山浦さんは辰野町の「地域おこし協力隊」で、農業振興をミッションに活動しながら、自分でも農業をするという、変わった形の活動をしていた。(地域おこし協力隊というのは、最長3年間の期限付きで市町村に入って仕事をするという国の制度。)今年の春に協力隊を卒業し、辰野町で農家となる。
そんな山浦さんは、東京生まれで21歳まで東京で暮らし、不登校がちな小中時代を過ごす。「本を読んだり、落語を聞いたりして。哲学の話が好きでしたね。あとは相撲とかも好きで」と言う山浦さん。なるほど、と僕は思う。自分自身が、何が好きか、とかそういうことに早めに気づいた人にとって、学校というのは割と生きづらかったりする。空気を読んでこそ、という感じはきっとある。まわりに合わせて、輪を乱さないことが大切だった。昔を思い返せば、相撲や落語が好きと言う同級生がどれ程いただろうか。
高校を卒業してからは、バイトをしながら生活。東日本大震災をきっかけに、両親が長野県塩尻市で農業の勉強を始め、それを手伝う形で土に触れたことが転機になった。「自分で食べ物をつくれることに感動しました。」
自然の中で働くことの心地よさを感じた山浦さんは、次第に農業にハマっていく。山沿いにある農地では、空が広く、東京時代に感じていたものが「窮屈さ」だったのだと気がついた。
農業を始めた頃に感じたという、山浦さんの話が印象的だった。「農業や農的な暮らし方で生きていけると思っていなかったんです。だからこそ、自分自身がそれを証明して、若い頃の自分のように窮屈さを感じている人たちに伝えたい」。
都会で暮らす人の周りには、生産者が圧倒的に少ない。違う世界の話、ではなくて、生産と消費は地続きの話。山浦さんのような人が地方で農業をやっていくこと、そしてそれを消費者とつないでいくことの重要性を改めて感じました。
ということで、信州の若い農家が育てた雑穀。どうでしょうか?
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詳しくは、「ゆがふ農園」HPもご覧ください!
〜雑穀ミックス、あわ、きび、えごま 販売中!〜
※封入機を借りていて裏ラベルが「ひろこファーム」さんの名前になっておりますが、もうすぐパッケージもリニューアル予定。
雑穀、おすすめの食べ方
●えごま・・・炒って香ばしくおいしい!ごはんにエゴマと塩をかけたり、お浸しにパラパラなど、ゴマ代わりに。醤油漬け。エゴマに醤油をひたひたに注ぎ、刻んだニラを入れご飯に乗せて!(数日以内に食べきる)(醤油漬けは、京都のGraceGardenさんのおすすめ)
●もちきび・・・あの「きびだんご」もできます♪ (作り方の例:もちきび100gは洗って水を切り、水120ccに浸けて1時間後、白米と同じように炊く。塩2つまみ加えて優しく混ぜ、お団子を作る。あんこやきな粉を乗せて完成)
「ハラペコおすすめの抗酸化食品」
身体に取り込んだ酸素の一部が他の物質と結びつき、高い酸化力を持つ物質に変化する活性酸素。過剰な発生を抑えたり、傷つけられた細胞を修復する働きが「抗酸化」です。 (参考本 藤田紘一郎 著『腸内細菌を味方につける30の方法』)
大豆の抗酸化力は強い!イソフラボンなどのポリフェノール類には抗酸化作用があり、発酵食品の中でも大豆食品は特に優れています。
★テンペ
大豆発酵食品で抗酸化物質のベスト3は、味噌・納豆、そしてテンペ!
「インドネシアの納豆」とも呼ばれる発酵食品。脳の毛細血管を強くし、ジャワ島周辺の人たちに脳溢血などが少ないのはテンペを常食しているからとも言われます。ハラペコでは、無農薬大豆で作った手作りテンペが、滋賀の木下実験室さんから偶数月の第1月曜に届きます! 〈次回は8月3日(月)〉
★SODコーポレーションのおかべ豆腐
ふつうは豆乳を作る時に大豆の搾りカス(おから)が出ますが、SODさんの豆腐が画期的なのは、大豆丸ごとすり潰し絹どうふにすることで、無農薬胚芽付き大豆の栄養を丸々食べられること!そして珊瑚浸透水という血液とほぼ同じベストミネラルバランスの水を使っています。そんな、スゴイこだわりの絹豆腐。味も濃い!〈毎週月曜に入荷中〉
「おすすめ料理本」
料理研究家・角田真秀(すみだまほ)さんの最新刊『うまくいく台所』(文化出版局) 本のページはこちら
表紙と76ページには、土の香工房さんの麹を使ったとうもろこしご飯が載っていますよ♪
材料も作り方もシンプルな料理が多く、とても美味しそう。