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ハラペコ通信1月号 巻頭言

2018-01-13 配信

「突然ですが庭やベランダで種採りしませんか」

 

新しい年が明けました。
今年はどんな年になるでしょう。
良い年となるために私たちは何をめざして進めばいいのでしょうか。
ただこれまでと同じように、ぼんやりと流れに任せて生きていてはいけない。
そんな思いだけは強くします。1人がいくら頑張っても何も変わらなさそうだけど
その1人の生き方が今ほど大切な時はない気がしています。

 

私は長年種のことに関心を持ってきました。今野菜の種はほぼF1と言われる交配種で、均一で見かけがよく生産性が高くやむを得ない状況です。でも昔食べた野菜のおいしさを知っている人たちは、野菜が味気なくなったと言います。何年か前に私も千葉の林さんから分けていただいた自家採取した種で赤カブを作ったことがありますが、その時の赤かぶの味には本当に驚きました。命のパワーが強烈に伝わって来たのです。野口種苗店の野口さんは、野菜の味は種で決まると言っておられますが、本当にそうだと思いました。そして長年「在来種」「固定種」の種を売り続けてこられた野口さんが、種子業界の現状に非常に危機感をもって、「どうか自分所にある種をその地域に合った種として守り育ててほしい、そしてうちから同じ種は買わないでほしい」と訴えておられます。また昨年「主要農作物種子法」廃止が決定したことも、大きな問題です。この4月から国の法律で守られてきた米、麦、大豆などの種子が、民間に開放されることになります。とにかく今私たちは健康を考えるうえでも、種のことに注目し、その現状について学び、何ができるか考える時がきていると痛切に感じます。

 

そこで今年はこれまで地道に自家だねを守ってくださっている方々に教えていただいて、小さな小さな種を先生にして、プランタでのたねとりにチャレンジしてみようと、今月のタイトルになりました。私もやってみようと思われる方はぜひお声をかけてください。もしかしたら人生観が変わるかもしれませんね。

 
代表 奥田美和子


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