あったかいお店を目指して
2016-06-05 配信
あったかいお店を目指して
突然ですが、葛原結美と申します。
“土の香市場 ハラペコあおむし”で働き始めて、この5月で丸7年が経ちました。
母の役に立てればとお手伝い気分で働き始めた当初は、お客様が安心して買える食材を提供したい、お客様に喜んでもらうことが第一だと考えていました。
しかし、野菜の仕入れによる農家さんとの関わりの中で、その人自身は生きて見ることのない遠い未来の為に環境に配慮した持続可能な農業を選び、作物や動物の命と日々向き合っている農家さんと接する機会が増え、私の心境にも変化が生まれてきました。
思えば、3年ほど前からは、とにかく農家さんを応援しなければという思いが強く、お客様そっちのけスタイルになっていたように思います。
ただでさえ、接客が苦手な私ですから沢山のお客様にご迷惑をおかけしたことと思います。
ご迷惑をおかけした甲斐あってか(本当にすみません)、最近またまた私の心境には変化がありました。
私は愛農高校という農業高校出身の為、同級生や先輩後輩には農家を生業としている方がたくさんいます。お店にも愛農関係の農産物が沢山並んでいます。
仕入とは、農産物をもらう代わりにお金を支払います。それは当然なことですが、その農家さんが同級生のように関係が近ければ近いほど「農産物をありがとう!」という気持ちでいっぱいになります。
また、ハラペコあおむしのお客様は素敵な方ばかりで、商品を買ってくださっているのに、更に心から喜んでくださり、感謝の言葉を言ってくださるのです。
7年経ってようやく、農家さんやお客様から、「嬉しさや喜びからくる感謝こそが“ハラペコあおむし”にとって大事なことだ」と気づかせていただきました。
お店に足を運んで下さるお客様、仕入先の農家さんはもちろんこのこと、スタッフやお店に関わる全ての方が自分にとって最愛の人であると思うことが、代表の願いでもある“あったかいお店”に近づくと信じて、あとは実践あるのみです。
葛原結美
ハラペコ通信5月号より