希望と愛の種まき
2016-01-12 配信
明けましておめでとうございます。
いつにもなくあたたかいお正月でしたが、みなさま、それぞれに新しい年をしっかりと歩みだされていることと思います。ハラペコも昨年中のみなさまのお支えによって、無事に新年をむかえることができましたことを、心から感謝申し上げます。
さて今年はどんな一年になるでしょうか。
2003年11月伊賀市文化会館で「愛の森加藤登紀子コンサート」を開きましたが、1000人のお客さんが来場してくださり、とても感動的なコンサートでした。そのフィナーレで愛農高校の生徒達が全員舞台に上がって、登紀子さんに特訓していただいた歌を熱唱しました。歌い終わると客席で見ていた登紀子さんが立ち上がり、高々と手を上げて「農業の星達」と彼等を紹介してくださいますと、会場からは割れんばかりの拍手が鳴り響きました。その瞬間の映像は今でも私の目に焼きついていて、皆さんの拍手の音も心のどこかでなり続けているような気がしています。そしてあの時登紀子さんと約束したこと、御主人の故藤本敏夫さんのいのりである、里地、里山を守る「ウェルネスファーマー」誕生のために、今年は本腰を入れて取り組みたいと思っています。
2003年は「ハラペコあおむし」が誕生した年でもありますが、農業の星達の誕生をいのり、農業で暮らしていける若者が1人でも多く育ってほしい、そのための応援をしたいという思いで、小さなお店を守り続けてきましたが、それを受け継いだ愛農高校を卒業したハラペコの店長が「ハラペコは農家と消費者の架け橋になりたい」という目標をかかげてくれて本当にいのりはきかれているなと嬉しく思っています。農家の皆さんの気持ちを少しでもお伝えし、土のめぐみを感謝してお渡しできる場をめざして参りますので、お客様の枠をこえて農家を応援するお仲間として、ハラペコを御利用いただければ嬉しく思います。また御意見、アイデアなどもどうぞお寄せください。子ども等の未来が少しでも明るくなるように、自分たちにできる希望の種をしっかりと蒔いていきましょう。ぼんやりしているうちに全く望まない道を歩ませられることがないように、目を見開いて、愛をもって今年も歩んでいきましょう。皆様にとりまして良い1年となりますよう心からお祈り申し上げます。
注 ウェルネスファーマー
農家でなかった人が新規に就農したり、本業を持ちながら農業をする人、趣味として農的暮らしを楽しむ人などを総称する造語です。要はみんなが命の根っこである農をくらしの中に取り込もうという提案です。
ハラペコ通信2016年1月号より
代表 奥田美和子