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ハラペコ通信7月号 巻頭言「スイスへの旅」

2019-08-24 配信

スイスへの旅

10年ぐらい前のことですが、末っ子が世界1周旅行をするというので、主人が若いときに1年間研修したスイスの農家を訪問してほしいと頼みました。その時必ず私たちも訪ねていきますと伝えていたので、昨年の春とうとう「いつになったら来てくれるんだ」という催促の手紙が届きました。それで去年何とかスイスに行きたいと願っていましたが、私の両親がいつ召されるかわからない状況でとうとう果たせませんでした。今年こそとあれこれ手を尽くして連絡をとると、何と去年の秋にご主人は亡くなられたというのです。残念でなりませんでしたが、待っていて下さる奥様のためにも二人でスイスに行くことを決めました。里の市が終わった木曜日に出発して、里の市の前日に帰国というスケジュールで滞在期間は3泊4日。

50年前に1年間研修させていただいたというだけのご縁が、ここまでぬくもりと親しみを与えてくれるものかと驚かされた旅でした。84歳になられたヘレンさんは親戚中に「ノブオが来てくれた」と連絡して大歓迎してくださいました。日曜日の教会でもたくさんの方に紹介してくださり、本当に豊かな出会いのひと時でした。何よりもドイツの大学で研究中の愛農高校の卒業生シャントヌ君が、チュウーリヒ空港から同行し、通訳してくれたおかげで本当に助けられました。

絵のようなスイスの美しい風景も、家々にきれいに植えられた花たちも素晴らしかったのですが、今回の旅を通して、人はどこまでもあたたかく、優しく生きることができることを深く教えて頂きました。大切なのは何をするかではない、ご縁をいただいた方たちをどこまで大切にできるかということだと。

スタッファー家での心温まるパーティの余韻を残して、夕方我が家にたどり着くと、庭で4歳になった孫の誕生パーティが開かれていて、子どもたち孫たち全員が「お帰り」と出迎えてくれました。小学4年生の孫の「わたしの家族が帰ってきた」「だってわたしのおじいちゃんとおばあちゃんだからね」という言葉が、まさに今回の旅を見事にしめくくってくれていて驚きました。ヘレンさんの家族を大切に生きる生き方を通して、日本に生きる私たちまでもが、大きな家族の仲間入りさせていただいたようで、平和も人の優しさもそこから始まるということを、身に染みて感じたスイスへの旅でした。

 

代表 奥田美和子

(店内で毎月発行・配布している「ハラペコ通信」7月号巻頭言より)

 

次号・8月号では、スタッフ前田のドイツ旅の記事があります!


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